避妊や月経不順の解消などの為に処方される低用量ピルですが、何かしら女性としての悩みを感じる際に、興味を持たれることと思います。
でも、これらのピルは実際、身体に良いものなのでしょうか、それとも悪いものなのでしょうか?
今までピルを服用したことがなく、何らかの理由で興味がある場合、一度そのメリットとデメリットを知ってから決めてみませんか?
ピルを服用するメリットとは
まずはピルを服用する際に女性にプラスとして働く効能をご紹介していきます。多くの女性がこの効能を求めて試してみようかなと考えることでしょう。もし自分の悩みを解決してくれるものがあるなら、服用を検討してみてもよいのではないでしょうか。
1. 避妊効果が高い
コンドームの避妊率は全体的に8割から9割、正しく使ってさえいれば、97%から98%程度とも言われています。それに対し、ピルでの避妊は99%という研究結果があります。
2. 生理周期の安定化
生理不順で悩む女性は意外と多いものです。そこで、そのような女性がピルを服用することで、そのサイクルが順調となり、更には重い生理が軽くなります。
3. 酷い生理痛が和らぐ
ズキズキとうずく、まるで子宮をつかまれているかのような生理痛がピルの服用によって改善されます。生理のたびに寝込んでしまうような症状の方にはかなりの救い船となるでしょう。
4. 子宮内膜症、子宮筋腫に効果がある
辛い子宮内膜症や子宮筋腫の治療としてピルが処方されます。
5. 卵巣のう胞の予防
ピルを服用することで卵巣のう胞の予防となります。また、のう胞の種類によっては摘出せずとも、ピルを使って生理を止めることで消滅させる手助けともなります。
6. PMSに効く
生理前に起こるPMS(月経前症候群)は体調不良のみならず、うつ病のような症状まで発症してしまう、辛いものです。そのPMSの症状を緩和してくれるのがピルです。
7. 肌が綺麗になる
ホルモンバランスの崩れで引き起こされるニキビなどの肌荒れが、ピルを服用することで改善されることが多くあります。
8. 子宮内膜がんや子宮がんのリスクを減らす
処方されるピルの種類によっては、子宮がんや子宮内膜がんにかかりにくくなるといった報告もあります。これは全てのピルではないので、注意が必要です。
ピルを服用するデメリットとは
ピルを服用するにあたり、メリットが沢山あることはお分かりいただけたことと思います。でも、その一方でデメリットもあるのです。そのデメリットを知り、覚悟をした上で判断を下すようにしましょう。
1. 血流に関係した病気にかかりやすくなる
ピルを服用することで、血栓が出来やすくなったり、心臓病や脳卒中などの病気にかかりやすくなるというリスクがあります。
2. 腫瘍の原因ともなりうる
稀なことではありますが、ピルの服用が肝臓がんや非がん性の腫瘍の原因になることもあります。
3. 血清脂質が上がりやすくなる
ピルの服用で血清脂質が上がる、つまりコレステロール値が上がる危険性が出てきます。
4. 動脈血栓塞栓のリスクが上がる
喫煙者でかつ35歳以上であれば、動脈血栓塞栓にかかるリスクが高まります。
5. 肝臓、腎臓、副腎機能不全のリスク
ピルの服用で乾燥や腎臓、または副腎の機能不全が引き起こされることがあります。
6. 血圧が上がる
特に元から血圧が高めの方は、深刻な高血圧を患う可能性が高くなります。低血圧の人でも、いくらかの血圧上昇がみられるケースが多くあります。
7. エストロゲン依存性のがんにかかりやすくなる
ホルモン療法の一環であるピルの服用により、子宮体がん、乳がん、子宮内膜がんなど、エストロゲン依存性のがんにかかりやすくなります。
8. 妊娠時と似たような症状が出る
ピルを服用することで、吐き気、嘔吐、眠気、疲労感といった妊娠時のつわりと似た症状が現れることがあります。また、胸の痛みや、記憶力の低下が見られることもあります。
いかがでしょうか?このように比べてみると、デメリットの方はあくまでも「リスクが上がる」ということですので、メリットの方が多いように思えますよね。
でも、メリット、デメリットの両方を自分で把握した上で服用を決めることは、後で「知らなかった」なんて事態を避けるためにも必要なのです。
最終的には、処方してもらうお医者さんと十分に話し合い、色々なことを質問し、不安を解消、納得した上でピルの服用をされることをお勧めいたします。